第十四回 「皮オナ期のちんちんへ」

 

 

■ 理想のマンコは振動などしない

 中学生の頃、友達と男の不利さについて語り合ったことがある。
 女がペニバンで男になるのと、男がマンパンで女になるのではどっちが自然か。
 すでに余計なモノが出ている男ってどうしようもない。
 中でもエロマンガで女の子がローターやバイブを使うシーンはあるのに、男用のグッズは出てこない件。
 あるにはあるらしいが、棒と筒なら筒を作る方が面倒に決まっているし、筒が震えるってどういうことだ?

 実は、バイブの気持ちよさは小学生から知っていた。家に伝統的な4つハンドルの角形電マがあった。完全な非エロである。

 

 

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スライヴ コンパクトマッサージャー マッサーボス MD02

 

 コレを股間全体に押し当て、パワーを弱からスタート。だんだん勃起してくる。快感がわき上がってきたらパワーを強に切り替え電マにしがみつく。数秒で果てる。しがみついているだけで、腰を動かすわけではない。摩擦感もない。純粋な快感が上がってきてオーガズムとなる。

 ワタシはこっちの方が、手でしごく快感よりも早く体験したはずだ。精通もない頃からやってたかもしれない。男でもバイブで逝くことはできる。きちんと気持ちいい。

 手でオナニーする場合は、竿をこねくり回すような動きをしていた。皮オナである。

 握って上下させるのが普通だと知ったのは中学生になってから。上下させるのは精液の飛びをジャマせず、処理しやすいってだけ。いじり方はもっと自由でいい。

 対して、バイブによる動かないオナニーはピュアで、味がない。
 ワタシはいろんなものをちんちんにこすり当てて刺激してみたくなった。
 しかし当時はまだ今のようなオナホがなかったし、入手方法も思いつかない。

 

■ 小中学生よ、オナホでがんばれがんばれ

 子供の頃は、ゲットしたエロアイテムを親からどう隠すかが非常に大事である。雑誌、ビデオのたぐいはネット上に保存できる時代になったものの、現在の男子小中学生もオナホで同じ悩みを抱えているはずだ。

 親バレしたところで、物理的には何も起こらないだろう。なのに、徹底して防ぎたい心の衝動は止められない。おそらく時代や国を超えて人類共通のものだと思う。その親バレ嫌悪の裏返しが、親側からの「子供をエロから隔離する」意識であり、ひいては児童ポルノ規制の源流となっている。お互い様だ。分かり合えない理屈くらいは、分かる。

 昔のワタシも、親と同居している以上隠さねばならなかった。自分の部屋もベッドもなく、難易度は高い。机の一番下の引き出しを取り去って、奥と床面にできているわずかなスキマが貴重な楽園であった。雑誌を数冊入れれば、もう引き出しが閉まらなくなる。これではコレクションは増やせない。捨てるにもゴミ箱に混ぜるとバレるだろう。

 作り手に回ってしまうと忘れがちだが、こうした小中学生時にグッズを体験しておくことは大切だと思う。その頃からオナホを好きになってもらえれば、長期的にマーケットが強くなる。

 建前は18禁にしても、オナホデビューする小学生を応援する意図を込めた商品があっていい。

 アダルトグッズ業界は子供を排除せず、内心ではむしろ歓迎していきたいものだ。とするなら、子供のガチな隠蔽需要を想定すると、今の大人向けのシャレオツ偽装はまだヌルい。

 ワタシは紙粘土を買ってきて、工作を始めた。

 折れないように芯を入れ、輪に取っ手を付けたものを造形。輪の内径は勃起したときの皮付きちんちんの最大径となるように調整した。

 昔の紙粘土は鉱物もたっぷり入っていて、乾くと石に近い硬さになった。

 硬い輪にちんちんを皮ごとハメてグッと圧着し、取っ手を持って動かすと皮オナサポートとなる仕組みである。

 指よりも冷たく硬い無機的な刺激がとっても良かったし、実物を見られたところでオナニー用とは気づかれなかったと思う。

 その30年後、露茎済みの大人向けに似たようなアイテムが発売された。固い粘土部分がオナホ素材になっている。

 

 

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ネオラブエクササイザー 男性サポート

 

 手コキからワンクッション置いて他人感覚を得るという観点もあるが、それ以上にいろんな素材をちんちんにこすりつけたい欲望が強かった。

 この頃は包皮が潤沢に余っていたので、乾いた固い粘土も皮ごしの刺激となって、痛くはなかった。

 

器具田こする教授
ラブドールとオナホールのR&Dアートユニット「器具田研究所」を運営。メーカーへのアドバイスや技術協力といった説明のしにくい業務でオナニー業界の異常進化を支えている。http://www.kiguda.net/

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