第16回 「マンコ」

 

 

女性は褒めると、たいていは喜んでくれるが、マンコを褒めても素直に喜んでもらえることは少ない。

 

「汚い」とか「形が複雑すぎる」などの理由を挙げて、褒め言葉を拒絶するような反応を示すのだ。

 

女性は美意識や清潔感を重要視する為、肌に比べて黒ずんでいて、常にじめじめしているマンコに不満があるようだ。

 

確かにマンコは複雑な構造になっている。

 

私がまだ童貞の頃、エロ本に、「女性の股間は縦に3つ穴がある」と書いてあるのを見て、真剣に悩んだものだ。

 

小便の出る穴とチンポを入れる穴は同じだと思っていたのだ。

 

初めて生でマンコを見た時も、よくわからなかった。他のパーツに比べて、尿道が目立たなさすぎるように思う。

 

日本人は白人に比べるとメラニン色素が多い為、白人のマンコはピンクなのに、日本人のマンコは黒ずみがちらしい。

 

中学時代、あるポルノ女優の裏本を見たという同級生に感想を求めると、 「駄目だ。焼肉だ」と言っていた。マンコが焼いたカルビのように見えたのだろう。

 

「今日は焼肉だ」というと、たいてい喜ばれるが、マンコが焼肉みたいだと駄目なのだ。

 

「桃のような尻」はよくて、「焼肉のようなマンコ」が駄目なのは可哀想だと思う。焼肉のほうが高いのに。

 

味も焼肉なら評価が変わるのだろうか。

 

マンコの味は、どんな食べ物や飲み物にも似ておらず、女性によって微妙に異なっている。

 

一度ものすごく臭いマンコに当たったことがあり、溢れ出る愛液がこれまた臭く、手こずった経験がある。

 

なぜこんなに臭くて不味い愛液を出す女がいるのかと疑問に思い、ある芸人に回答を求めると、「『飲みもんじゃねーぞ!!』ってことなんじゃない の」と答えが返ってきた。

 

愛液の飲みすぎに警鐘を鳴らす存在なのか。これまでの行動を見直すきっかけとなる、おみくじの凶のような役割を果たす為に混じっていたのか。

 

しかし、実際に臭いマンコと対戦するのは大変だったし、臭いからと途中でやめる訳にもいかないので、神のいたずらだとしたら度が過ぎる。

 

マンコを神がデザインしたのだとしても、改良の余地がありそうだ。こうなりたいと女性達が強く願い続けている内に、鳥に翼があるように、キリンの首が伸びたように、マンコも進化するのかもしれない。

 

ある女性に、では理想のマンコとは?と尋ねてみたところ、ハート型がいいと言う。

 

色はピンクか赤。リボンが付いていて、ハートの周辺はキラキラさせたいそうだ。

 

「いいと思わない?」

 

理想の香りや味はあるか尋ねると、ローズの香りでスイーティーなのがよいとのこと。

 

チンポについてはどうか?チンポも何か改良してもらえるか?

 

しばらく、うーんと唸っていたが、べつに今のままでいいと答えられたの で、思わず「ずるいぞ!」と叫んでしまった。

 

マンコは今のままでも、チンポを入れる他に、バナナを切ったり、火を吹いたり、血を吐いたり、赤ん坊が飛び出したり、金を稼いだりできて大人気なのだ。

 

なのにマンコだけキャッチーにして、チンポはそのままとは不公平だ。せめて包茎絶滅の妙案あたりは出して欲しかった。

 

さすがにハート型に進化はしないと思うので、バターを乗せて、見た目はアワビのバター焼きみたいにして美味しそうにするのが現実的だろう。

 

今回は高倉健さんについて書こうと思っていたのだが、結局こんな内容になってしまった。

 

 

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殿方充
芸人。「浅草お兄さん会」第6代チャンピオン。「下ー1グランプリ」第1回、第3回優勝。4才よりオナニーを継続中。

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