第三十三回 「メタルレジスタンス」

 

 

女性3人組メタルダンスユニット「BABYMETAL」の海外での活躍について、ピーター・バラカン氏が「あんなまがい物によって日本が評価されるなら本当に世も末」と評したことが波紋を呼んでいる。

 

バラカン氏は何十年も前からヘヴィ・メタル嫌いを公言しているが、メタルファンの殆どが、今回の発言に怒っているというわけではない。

 

BABYMETALに対する日本国内のメタルファンの反応は大きく分けると3つだ。

1.受け入れる者

2.断固として認めない者

3.関心は無いが、どちらかというと迷惑と感じている者

3のタイプが一番多いのではないか。

 

何故どちらかというと迷惑と感じるのか。

メタルが好きと言うと、好きでもないBABYMETALの話題を振られて面倒くさい。
ロリコンと誤解される。メタルフェス「ラウドパーク」に出演されたら、むさいアイドルオタクが押し寄せ、例年以上にグッズ売り場が混雑し時間をとられるし、アイドルオタク特有のキモいノリを見せられたらウザい。

 

世間から見れば、従来のラウドパークの男性客とBABYMETALだけが目当てのアイドルオタクの識別は困難だろうし、あまり強くも言えないが・・・

 

だいたいこんな風に考えているのではないか。

 

メタルファンの多くは男性で、メタルの持つ男性的なイメージにカタルシスを得る。

 

同時に可愛い女の子が好きでもおかしくはないのだが、メタルにそういう要素は求めていない者も多いのだ。

 

しかし、バンドもファンも高齢化し、一向に有望な新人が登場しないメタルシーンに於いて、ようやくメタルの要素を持ち、イギリスのウェンブリーアリーナで単独公演のできる新人が現れたのだ。

 

ただ背を向けるだけというのも、もどかしい気がする。

 

最大の問題は、BABYMETALの少女3人のオッパイがプリンッとしていないことだ。

 

デビュー当時から一貫して露出の少ない衣装のため、オッパイの発育状況を確認したり、パンチラを期待することができない。

 

「オッパイ見えた!!」

 

これだけで上記3の連中の多くが寝返る。

 

もっと大きなうねりを起こすためには早急に衣装の変更が必要だ。

 

ステージ上での少女3人の動きは激しい。

 

ラウドパークでBABYMETALの出演時、ここぞとばかりに休憩に入った男達だったが、色素沈着の少ないラビアが衣装を喰いちぎらんばかりの勢いで激しく食い込む様子が大モニターに映し出されるやいなや、一斉にケバブを投げ捨て最前列を目指し猛ダッシュだ。

 

この日、人生初のクラウドサーフに挑戦する者が続出する。

 

少女の肛門の皺を確認した直後は、メタルとアイドルが真に融合した瞬間となり、アイドルオタクもメタラーも関係なく、至る所でハイタッチだ。

 

BABYMETALのセカンドアルバムは発売されたばかりだが、今すぐにでもサードアルバムの制作に取りかかり、早めに発売してもらいたい。

 

アルバムジャケットは、スコーピオンズの「ヴァージン・キラー」のオリジナルバージョンを少女3人による再現でお願いする。

 

「ヴァージン・キラー」のオリジナルジャケットは、開脚気味に座っている全裸の少女と、ひびの入ったガラスのイメージが重なる写真が用いられ、ちょうど股間の辺りにひびが重なっている。

 

日本でも90年代半ばまではオリジナルのまま販売されていたのだが、時代の流れで、今はメンバーの写真に差し替えられてしまった。

 

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ギタリストのウリ・ジョン・ロートもあまりのことにあっけにとられているようだ。

 

「ヴァージン・キラー」のオリジナルジャケット再現は、ピーター・バラカン氏の発言どころではない物議を醸し出すはずで、たちまち発禁になるのみならず、今後の活動をも揺るがしかねない状況となるだろう。

 

しかしヘヴィ・メタルには、いかがわしさも重要な要素だ。

 

どんな団体に糾弾されようとも頑なに信念を曲げず、最終的にはそれに打ち勝ち、生き残った時、更なる高みに到達するのだ。

 

名盤「ヴァージン・キラー」のオリジナルジャケット再現を目にしたら、頑固なメタルファンも思わず「わかったよ」とつぶやき、根負けするだろう。

 

私がラウドパーク13で見た時より、両サイドで踊っていた少女2人はだいぶ大きくなっている。

 

時間がないのだ。英断を求む。

 

殿方充
芸人。「浅草お兄さん会」第6代チャンピオン。「下ー1グランプリ」第1回、第3回優勝。4才よりオナニーを継続中。

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