第八回 「チンチンカモカモと膣圧世界チャンピオン」

 

 

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ぜんじんみとうのさんれんぱ! かのじょのとうじょうはちつあつのせかいをすぽーつのりょういきへおしあげた。ふつうのおーえるがいかにしてせかいをとるにいたったか、なぞにつつまれたしせいかつ、ひみつとっくん、れんあいかんまでそのすべてをはじめてかたった!

バイドクマン(いか、―):ちょうしはどうですか?

 

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チャンプ(いか、チ):すこぶるいいですよ。ちょうしょくもおいしくいただきました。わたしのすきなべーぐるがあったのでごきげんです。

 

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―では、あらためてなまえをおしえてください。

チ:ロレッタ・マーティンです。こくせきはあめりかよ。こんないんたびゅーなんてはじめてだからすこしどきどきしてるわ。

―まま、そうきばらずにしぜんたいでおねがいします。

チ:わかったわ。きょうはわたしがせかいちゃんぴおんになったときのおはなしをすればいいのよね?

―そうですね。まずはそのまえにここにいたったけいいをじゅんをおっておはなしいただきたいですね。なんどもおなじことをきかれていてうんざりかもしれませんが。

チ:そうね。ごめんなさい、さきばしるのがわたしのわるいくせね。

―もともと、どのようなおしごとをされていたんですか?

 

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チ:もともとは、いりのいしゅうのすぷりんぐふぃーるどにある、ちいさなぜいりじむしょでじむをしていたの。おもなしごとはぜいむだいりのいにんじょうをかくしごと。たいしてとくべつなさいのうのいらない、べつにわたしがやらなくてもいいしごとよね。でも、べつにふまんがあったわけではないのよ。しゃかいにこうけんしているまんぞくかんはあったし、がくれきをいかせるしごとでりょうしんにも、おんがえしできているつもりだったし。

―もちろん。とおといおしごとです。

 

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チ:それで、そこにつとめていたぜいりしとべっとをともにすることになったの。ふりんだったけどね。それがはつたいけん、23だったわ。そしたらそのおじさんがいうのよ。「まんりきか?」って。

―まんりきっていうのはなんかあの、はさむやつですよね?

チ:そう。てんさうざんと・おん・ぱわーよ。でもそれどういうことかしら? ってためしてみたのよ。わたしってふつうじゃないのかもっておもって。

―ためすっていうと?

チ:せっくすよね。もうてあたりしだい。

 

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それがりゆうでしょくばやちまたでいろいろうわさされてたのもしってた。だれとでもねるおんな。でんたくをもったしょうふ。ちゃいにーずからはせきとば、なんていわれたわ。いみがわからなくてしらべたもんね。なんかじゃじゃうまってとこからきてたみたい。なんたってきじょういがすごいってひょうばんだったもんだから。

―いわゆる、ろでおすたいる?

チ:ほかのちゃいにーずからは、ながせあいってよばれてもいた。いみはわからないけど。それでもうほんすうをかぞえるのをやめたあたりできがついたのよね、「ああ。わたしってまんのりきがすごいんだわ」って。

 

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―そこからちつあつのせかいをしるわけですね。ただ、まちのやりまんくらすならよのなかにはおまん…あ。しっけい、ごまんといます。そこからちゃんぴおんまではそうとうなごくろうがあったのでは?

 

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チ:そうね。だからとれーにんぐをとれーにんぐとおもわないほうほうをかんがえたの。わたしのとっくんのかなめはにちじょうせいかつにちつとれーにんぐをもりこむってことなの。まずあさおきるでしょ。それでわたしはまいあさすむーじーをちょうしょくがわりにしてたんだけど、しぼるってことからはじめたの。

―しぼる…?

 

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チ:しぼるのよ、ちつで。さいしょは、ばなーな・あんど・おれんじ、とか、おれんじ・あんど・きうい・あんど・すとろべりーとかそふとなふるーつから。もちろん、おれんじをしぼるときはいきなりいれてはだめ。かくちょうがさきよ。

―なるほど。べんきょうになります。

チ:それをはじめてひとつきくらいかかって、りんごがくだけるようになったわ。

 

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そのときになってはじめてせかいをいしきしたほんかくてきとれーにんぐにいこうしていったの。

 

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―りんごつぶせたらもうじゅうぶんなんじゃ…?

チ:なにいってるの! せかいはひろいのよ!

 

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だいたいね、ひつようなのはぱわーだけじゃないの。

 

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ろしあをぶたいにした、とうきたいかいよせんでは、ゆきのかたまりをちょうどまんなかできゅっとしめつけ、すのーまんにして、そのくびれのうつくしさでほんせんしゅつじょうをきそったわ。ただのまるじゃあだめ、びみょうにうえのほうをちいさくするあつのこんとろーるがようきゅうされたわ。どんなかだいがでるかわからないからぱわーとてくにっくのりょうよくがひつようなのよ。なんたってせかいだからね。せかいはうよくとさよくをはばたかせてうちゅうにちきゅうをうかべているんだから!

―ちょっとふべんきょうでもうしわけないのですが、そんなきぼで、しかもそこまではいれべるなせんしゅがあつまるたいかいのわりに、ほとんどだれもしらない、ひみつりにたいかいがおこなわれているといってもかごんではないとおもわれるのですが…。ちょっとはなしがこうとうむけいといいますか。

 

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チ:まぁ、それもとうぜんよね。だってかんがえてもみなさい。たいかいにかかわるにんげんだれひとりとしてわいせつなかんがえなんてないことはいうまでもないわ。これはわかるわね? みんなしんけんだもの。でもわたしたちがきそっているのは、ばぁぎななの。だからてれびちゅうけいはとうぜんむりだし、しーえすもむりね。だいたいにおいて、つごうのわるいしんじつはかくされるっていうやつよ。まるだしなんだもの。

 

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―ばぁぎなが?

 

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チ:ばぁぎなが。

 

―まぁ、そう言われるとせっとくりょくなくはなく…ないかな。

チ:こうとうむけいっていうけど、めからびーむとか、くちからかいこうせんとかいってるわけじゃないんだから。

―それはそうですね。でもそこへいくと、ロレッタさんにとって、もはやぺにすって?

 

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チ:そこはまぁ、べつもんだいよね。よくそういうこときかれるんだけど。こっくさんだってらーめんがすきだったり、ほら、はしりやもひるまこうどうをはしるときはあんぜんうんてんだって、とうふやさんもいってたでしょ?

―あの、べんつのしんしとえんこうしてたこ、とのでーとのときですね。

チ:あら、よくしってるわね。そういうかんじで、おなじことしててもおんとおふはきりかわるから。せかいちゃんぴおんになるくらいだから、わたしってかいらくにはどんよくで、それでいてじゅうじゅんでいたいわけ。

―では、いまはれんあいちゅう?

チ:それがざんねんながらないのよ。

 

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れんあいではいつもよせんおちよ。せっくすをただするだけならじぶんのいしのはんちゅうでなんとでもなるわ。でも、たにんとこころをかよわせるとなると、そこにはなにかおおきな、おおいなるものによるおみちびきのようなものがひつようなんだっておもうわ。それはうんめいだったり、もしくはかみのごかごっていいかえてもいいかもしれない。わたしとだんせいと、それをむすびつけるなにか。そのさんみいったいがそろってはじめてじょうじゅするのよ。

 

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-なんていうか、あーめんってかんじですね。

 

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チ:わたしたちおんなになったおんながしょうじょとけっていてきにちがうのは、からだのなかからきかんがひとつうしなわれてるってことなのよ。そのきかんっていうのはもちろん、しょじょまくよ。これは、きもちはきよいままよ、とか、わかいこにはまけないわ、とかいうせいしんでのりこえられるというじげんではもはやなくて、からだからひとつ、ぶひんがなくなっているというのはじじつなんだから。こどもならほんらいもっているするどいかんかく、まくがふるえることでからだにびりっとくる、さいてきなあいてをみつけることができないわたしたちはそうやってきせきってものがたすけてくれるのをまつしかないのよ。せいれいでもいいけども!

 

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-なるほど。ロレッタさんのれんあいかんがよくわかりました。では、さいごにこんごのほうふをおきかせください。

 

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チ:せかいさんれんぱして、まんぞくしたってことはないんだけど、それこそいろいろいそがしくせかいをとびまわってにんげんてきにもせいちょうできたとおもってるわ。このけいけんをいかしてってわけじゃないけど、そろそろ、いえにかえってゆっくりしてもいいとはおもってるわ。もちろん、いんたいなんてするつもりはないけど、できるだけはやくいえにかえって、いえにかえってからそのあとのことはかんがえたい。ねぇ? いいとおもわない?

 

 

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-ありがとうございました。おはなしをうかがえてよかったです。

 

 

さゆうにおなじかたちのどあがいくつもならぶながいろうかのつきあたり、ちいさならんぷのした、あきらかにつまはじかれたすみのほうにきつえんじょはあった。そこにいたるながいみちのりをあるきながらバイドクマンはちいなさこえでいつものようにどくづく。

 

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「たばこがそんなにわるものかよ。むしろ、ここにいるやつら、ぜんいんのーみそばぐってんだからはいがんでもなんでもはやじにさせてやったほうが、むしろてきせつなちりょうってやつでしょーが!」

 

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ながいみちのりのはてにたどりついたきつえんじょのとびらをあけると、なかにチンチンカモカモもきていた。

 

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「やぁ! バイドクマン! きょうもロレッタさん? きょうはなんていってた?」

「いやぁ、びっくりびっくり。きょうは膣圧世界チャンピオンだってさ。なんかまんこでりんごくだいちゃうってよ。すげーよなぁ」

 

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「あのひと、もうだめだよね! せんしゅうぼくがはなしきいたらおきなわのうみのみずは、むかしとくらべてだいぶおいしくなったわねっていってたよ!」

「まぁ、なんだ。おかしくなったとかいいながらもしゅうだんすとーかーとかはやりものおさえてるやつよりはおりじなりてぃがあって、はなしきいてるぶんにはたのしいけどもさ」

「うわ! ひどい! それってかえれるみこみぜろってことじゃん! バイドクマンせいかくわるぅい!」

「うるせえな! おれはしょうじきなだけだよ。ほらきょうもくんにしてやるんだろ? はやくいけよ。やにくせーくちだといやがられるからちゃんとはみがきしてからいけよ!」

 

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バイドクマンがうえのくちからどくをぬき、チンチンカモカモがしたのくちからうずきをぬく。きょうもふたりはとてもいいこんびです。

文・福田信哉/絵・いなおかつかさ
当サイトの運営をしております福田が文章、その友達の稲岡が絵を描いております。真っ当な正義、真実の愛をテーマに児童文学に挑んでおります。

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