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第七回 「実物爆破主義と空想爆破主義」

 

ローランド・エメリッヒ。

『インデペンデンス・デイ』の監督と言えばピンと来る方も多いだろう。ミニチュアを駆使した正統派特撮を得意とし、今では『デイ・アフター・トゥモロー』『2012』といったディザスタームービーの巨匠としても知られている。入れ替わりの激しい爆破界においてエメリッヒの持久力は凄い。かれこれ20年ほど第一線で大作を取り続け、かのマイケル・ベイと双璧を為している。短命に終わる爆破監督が多い中で、彼らが一線を画している理由とは一体何なのか、まずは検証したい。

 

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▲ローランド・エメリッヒ

Transformers: Revenge of the Fallen
▲マイケル・ベイ

 

二人の作風はまるで違う。ベイが撮り続けているのは「美女」「車」「軍人」、ひとえに男のロマンである。対しエメリッヒは、「家族愛」「文明への警鐘」など普遍的なテーマを好む。だが、根底の部分で二人は似ている。まずは「ヒロイズム」。ベイの映画では軍人や警官といった戦いのプロが悪党を叩きのめし、エメリッヒの映画では科学者や名も無き小市民が地球規模の脅威に立ち向かう。行動派と頭脳派の違いはあれど、二人はストイックに「英雄」を描き、大衆に受け入れられてきた。

そして言わずもがな「破壊願望」である。とにかくこれが、圧倒的に強い。名の折れた爆破人たちの多くは、ココぞと言うポイントまで爆破を温存したり、はたまた奇をてらったストーリーに走ったりと、いらぬプライドが見え隠れする。だが、二人は違う。まるで幼い子供のように、壊したくて壊したくて堪らない、そんな素直な願望がありありと画面から滲み出ている。とは言え、二人の映画は、先に述べたように表層的には全くタイプが違う。それは破壊描写も然りである。

 

ベイが一作当たりに消費する火薬量は業界随一と言われ、彼の映画におけるセットや小道具はイコール火薬と言って過言ではない。現実に爆破し得るものは全て爆破する、それがベイのスタンスだ。

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▲「トランスフォーマー」の撮影風景。ニュー・メキシコにある軍のミサイル試射場を使って行われた大規模破壊ロケの1シーンである

 

対しエメリッヒは、巨大UFOや災害といった圧倒的脅威がもたらす大規模破壊を、ミニチュア・CGを巧みに使い分けスケール感たっぷりに映し出す。彼はおよそ現実では考えられない対象物を破壊するプロなのだ。

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▲「インデペンデンス・デイ」の撮影風景。UFOとアメリカ空軍のドッグファイト・シーンの舞台裏である。こうしたミニチュア撮影がエメリッヒ映画の醍醐味だ

 

ベイが「実物爆破主義」で一つの境地に至った男だとすれば、エメリッヒは「空想爆破主義」といったところか。例えば、「シンボル」。エメリッヒの映画では実に3度もホワイトハウスが破壊されているが、マイケル・ベイとてさすがのホワイトハウスは爆破できない。こういった、現実に爆破の叶わない建造物こそ、エメリッヒのテリトリーなのだ。二人は暗黙の了解で破壊対象物の「棲み分け」を行っているのかもしれない。

先に挙げたホワイトハウスに始まり、エンパイアステートビル、自由の女神など、アメリカのシンボリックな建造物をことごとく破壊する男、それがローランド・エメリッヒだ。それゆえ彼の映画は観光案内に記載されることが多い。「エメリッヒの映画で破壊されたビル」。建築物としてこれほど栄誉ある称号は無い。

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▲エメリッヒのサイン入りDVD。著者の家宝である

 

それでは、前置きはこれくらいにして、エメリッヒの全米破壊の歴史を振り返ってみる。

 

■ホワイトハウス”三度に渡り破壊された名誉爆破建造物”

06▲インデペンデンス・デイ

07
▲2012

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▲ホワイトハウス・ダウン

 

■エンパイア・ステート・ビルディング”ニューヨークの象徴”

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▲インデペンデンス・デイ

 

■国会議事堂”アメリカ議会の中枢”

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▲インデペンデンス・デイ

12
▲ホワイトハウス・ダウン

 

■ハリウッドサイン”ご存知ハリウッドのシンボル”

13
▲デイ・アフタートゥモロー

 

■エアフォース・ワン”空飛ぶ要塞、大統領専用機”

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▲インデペンデンス・デイ

15
▲ホワイトハウス・ダウン

 

■クライスラー・ビルディング”数多の映画で破壊されたNY有数のシンボル”

16
▲GODZILLA

 

■イエローストーン”世界最強の火山”

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▲2012

 

■自由の女神”平和と自由のシンボル”

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▲インデペンデンス・デイ

19
▲デイ・アフター・トゥモロー

 

■ハリウッド大通り”ロサンゼルス3大有名大通りの一つ”

20
▲インデペンデンス・デイ

 

■マディソンスクエア・ガーデン”世界で最も有名なアリーナ”

21
▲GODZILLA

 

■U.S.バンクタワー”西海岸で一番高いビル”

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23
▲インデペンデンス・デイ

24
▲デイ・アフター・トゥモロー

25
▲2012

 

■キャピタルレコード・タワー”ハリウッドが誇るショービズの象徴”

26
▲デイ・アフター・トゥモロー

 

発破爆破ノ介
『バックドラフト』を観たあの日から、爆発映画の虜になって云十年。CGがはびこる現代に『本物の爆発』にこだわる求道者。モチロン携帯着信音も爆発音。

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