第二十一回 「オナニー」

 

 

本コラムのプロフィールに「4才よりオナニーを継続中」と書いているが、これまでの20回で一度もそれについて触れていなかった。

 

コラム開始当初、基本的にはオナニーについて書くことを依頼されたので、取ってつけたかのように書いたプロフィールだが、ここらで初心にかえる意味も込めて、私の幼少期のオナニーについて書いてみよう。

 

私が幼少期に始めたオナニーは、手は使わず、机の角や座布団にポコチンをこすりつけるというものだった。

 

子供でも勃起はするが、このオナニーは勃起した状態で行うと痛みが生じるので、快感を得ながらもポコチンを柔らかい状態に保ち続けるというコツが必要だった。

 

始めたきっかけは覚えていないが、机の角に股間をこすりつけている私を両親が呆気にとられたように見つめていた光景は今でも鮮明に記憶している。

 

その時の私に罪悪感は無かったが、「またそんなことして!」と見つかる度に親に注意されるようになり、なんとなく悪いことをしているような気持ちは芽生えていた。

 

親も何がどういけないと具体的に説明しずらかったとは思うが・・・

 

私のこすりつけオナニーはポコチンの向きも重要で、下向きでこすりつけるほうが気持ちよかった。

 

それが原因なのか、私のポコチンは勃起時、下に曲がっている。本当はへそに付きそうなくらいに反り返ったポコチンがよかったのだが・・・

 

もし私と同じようなオナニーをしている子供を持つ親は、「そんなことしてると、将来コンコルドみたいなポコチンになるよ!」と叱りつけてみてはいかがだろうか。

 

小学生の頃はズリネタなどは無く、女体のことも考えず、純粋にたた気持ちがいいから、こすりつけていた。しかし小学生とはいえ、高学年にもなると、自分の耽っていることがいったいなんなのか知りたい欲求はあった。

 

当時、家にあった「家庭の医学」に「オナニー」という項目があり、ドクトル・チエコ先生が回答していた。

 

「見つけてもきつく叱らないようにしましょう」

 

という文で締めくくられており、なんとなく自分がしていることを指しているのではないかという気がしたが、

 

「手をきれいにしてからするように」

 

という文もあった為、手を使わなかった私は「やっぱり違うか・・」と、振り出しに戻ったような気持ちだった。

 

手でしごくオナニーは、中学に入り、部活の先輩に「お前らオナニーしとるんか?」と聞かれ、きょとんとしている私達に、「こうやるんやぞ」と手の動きを見せられ、初めて知った。

 

自分のしていたこともオナニーではあるが、手でしごくほうがポピュラーであると知った頃、どうもポコチンは女の中に入れるらしい、勃起しなければポコチンは女に入らないらしい、という情報も耳にした。

 

フニャチンが必須のこすりつけオナニーでは今後具合が悪いのではないかという結論に達し、ようやく手を使う方向に切り替えることができた。

 

しかしながら、今のようにネットで手軽にマンコを見られない時代だった為、エロ本で、女の股は縦に3つの穴が並んでいると書いてあるのを読んで、尿道と肛門とあと一つはなんだ!?と真剣に悩んだり、同級生から「オメコは花のような香りがする」とガセ情報をつかまされたり、挿入するには勃起だけでなく、ポコチンの皮が剥けていなければならない、と知るなど、セックスの機会もないのに悩みは尽きなかった。

 

その頃、風呂場でポコチンをいじっていると、ある日突然ツルっと剥け、喜んだのも束の間、勃起してしまい、カリ首の根本を皮で締めつけられ激痛が走った。早く平常時に戻さないと、このままではポコチンの先が壊死してしまう。

 

思えばあれが人生で最も真面目なことを考えた時かもしれない。

 

それはさておき、小学5年生の頃、座布団でこすりつけオナニーをしていると、突然ムズムズしたかと思うと明らかに何かが出た感覚があった。

 

これは漏らしたかと思い、トイレでパンツの中を確認すると全く想定外のものが出ていた。

 

とうとうバチが当たった!!

 

不治の病を宣告されたかのように落ち込んだが、その日の晩は白いご飯だった。

 

あれはお祝いだったのか、それともいつも通りだったのか・・・

 

 

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殿方充
芸人。「浅草お兄さん会」第6代チャンピオン。「下ー1グランプリ」第1回、第3回優勝。4才よりオナニーを継続中。

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